ブログタイトルを変えてみた

どこかで聞いたことのあるタイトルに、形式をお借りした。

単純に、好きな本をコラムっぽく紹介することがしんどくなったからだ。

 

私は図書館司書として働いている。

昔、ブックオフの値段のシールがついたままの本を読んでいた。

私が司書であることを知っている人から、「司書なのにブックオフで本買うんですね(笑)図書館にいっぱい本あるじゃないですか」と言われた。

彼女に悪気はなかったであろう。

 

ただ、私はほとんど図書館を利用しない。

一個人として、図書館が決めたタイミングや期間で本を読む、ということ自体に苦痛を感じる。

私は自分のタイミングで、ペースで本を読みたい。

だから、本は買う。

 

人生の中で図書館を頻繁に使っていたのは、大学時代と司書資格の取得時だけだ。

卒業してから聞くと、私はいつも図書館にいるイメージだったらしい。

値段の高くて重たい辞書や、絶版の本や、論文データベースにどれだけ助けられたか。

図書館情報学関連の本が揃っているありがたさたるや。

何かを知りたい、調べたいと思ったときには図書館なのである。

ただ、今、そう思ってくれる人がどのくらいいるだろうか。

 

図書館の使い方は、使う人の自由だ。

使い倒してほしい。

図書館は司書のものではない。使う人のものだ。

質問するときに「お仕事増やしちゃってごめんなさいね」というご婦人に、笑顔で「質問にお答えするのが仕事ですから、どんどん聞いてください」と答えなくてはならないという事実。

 

大それたことを書くつもりはない。

司書として図書館や司書という仕事について書くこともあるだろうし、一個人として買って読んだ本のことを書くこともあるだろう。

 

ただ、本が好きなのだ。

本は時空を超える。書いた人が見て、聞いて、感じた空気が綴じ込められている。

このちいさな宇宙を開くときの喜びは、いくつになっても変わらない。

そのささやかで美しい時間を、私もまた綴じ込めていきたい。